優秀な生徒の脳内から、宝石のような計算ミスを発掘する

優秀な生徒の脳内から、宝石のような計算ミスを発掘する

オンラインで基礎計算を鍛える中で気付いた、生徒さんたちの間違いについて紹介していきます。

ここで紹介する間違いは、
有名校・上位校を目指す、比較的優秀な生徒たちの間違いです。

これだけ見ると、あー、はいはい、九九がまだ完ぺきではないのね、という感想をお持ちになるでしょう。

でも、比較的優秀で有名中を目指すようなお子さんや、中高生でそれなりの偏差値を持っている子の保護者の方でも、「あ、、あるある、こういうやつ、たまにね。。。」という方は多いのではないでしょうか。

みなさん、なんとなく覚えがあるとおり、だいたい九九の7の段でおきやすいミスです。で、それが自然に解消していくかというと、大半の生徒はもちろん解消していきます。でも、優秀であっても、いや優秀だからこそ、脳が勝手に動いてしまって、違う九九の答を書いてしまうことはある。

 

いや、まさかね…(^^ とは思いますが、こういうことも起こります。もちろん頻繁に、ではないですが。脳が的確に九九を検索すれば、当然9という答が出る。でも、脳内には、どうしても「8」という残像が残っている。そして、さすがに、「はちにじゅうはち」「あれおかしいな?」とまでは検算しないで、パパっと答を出して次に進んでしまう。

8という残像が残る脳は、決して間違いでも、低機能でもない。むしろ、文字という情報を貪欲に取り込むパワフルな脳。活字中毒の生徒や、暗記が得意な生徒に、こういうミスが多い印象です。

 

こんな計算ミスを見たら、「いったいどうしたら、こんな間違いをするの!!」 と責めてしまいませんか? さらに、「これはまずいのう…。」「九九をやり直さねば!」 と九九の4の段と6の段を十回言わせたくなったりしませんか???

わかります、その気持ち。私もイケイケドンドンだった、20代のころだったらそうしたでしょう。

でも、今は違います。「ひょっとしてぇ~、なんだけどさ、、」「これ、しくさんじゅうろく、つまり、6を上下ひっくり返した可能性ってない?」 という話をします。そして、30年のベテランのそういう直感はだいたい当たります。生徒も、もちろん確証はないのですが、「あ、あ、あるかも、、、。」というこたえ。

そして、そういう生徒は、そう!だいたい図形や抽象的な問題が得意。上下や重力なんてものには縛られない自由な脳を持っているから。

そんな6と9を区別しない世界を見ている脳に、「それ、すごい才能だよ。」「まちがいは、必ずその人の才能の裏返しなんだぜ。」「このまちがい、宝だよな。」という話をすることになります。

オンラインで基礎計算を学ぶことは、マルツケの手間がない。しかも、20問全問正解できそうな基礎計算をやらせることで、あっても1つか2つの間違いに注目するようになる。

それを繰り返していると、その間違いが、宝石のように希少なものだと感じるようになっていきます。その子の間違いのパターン、すなわち個性、その子の持つ才能の一端を見ることができるからです。

計算ミスだ! と大雑把にとらえて、ひたすら類題演習、なんていうのもありですが、まあ長続きすることはありません。アプリやAIの力を借りた、合理的な手段で、希少な間違いを発掘しながら、習慣作りをしています。

 

↓基礎計算を鍛えて難関校に合格する話

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