学校がないなら

学校がないなら

最近約4年間で撮影した授業の本数は、
ざっと数えて4000本。
youtubeに公開している動画はごく一部なので、
見てもらった回数は、たいしたことないですが(^^)、、、
授業動画の撮影という意味では、世界で1番じゃないかな、
と思ってます。

学校が休校となり、
「学校がないなら、動画を見ればいいじゃん?」
「動画やネットで勉強するように、日本もついに変わるチャンス!」
という意見を、見かけるようになりました。

結論を先に書くと、
ぜひともなってほしいけど、
絶対にそうはならない、
と思います。

ネット教育事業者が、休校措置へのサポートとして無償提供を始めていますが、
たぶん、
無償提供されている企業が一番、「絶対そうはならないんだよなぁ」ということを知っている人たちだと思います。
そうなると信じていたら、こういう事態でない平時に無料で公開したはずです。
多くの事業者が無料で公開するこのタイミングよりも、よほど大きなニュースと話題になりますから。

 

いや、
でも!!!

「学校に頼らない」「自分から取りに行く」学習手段が広がる、
これほど大きなチャンスはない。
人が減り続ける日本、教育が強くなければ国力を保てない小さな日本にとって
絶対に、逃しちゃいけない。

1)ごく一部の優秀な人が、学校に行かない時間を使って、

「あれ? 動画で勉強するのって意外にイイナ。」と気づいて、
そっちに軸足を移すことはあるでしょう。

でも、
そういう人は超優秀で、動画があろうがなかろうが、どうにかできちゃう。
学校に通うなら動画には頼らない、
通わないなら参考書や動画で~。

という人たちだから、
世の中の「オンラインで~」な潮流の変化には、大きく寄与することはない。

2)動画の授業に優位性があることは、

三大予備校の衰退と東進ハイスクールの全国展開から明らか。

なのに、
家で動画で勉強する人は少ない。

少ないけど、その多くが
youtubeで無料で授業を公開する
一部の先生のところに、集まっている。
つまり、それを「必要としている人」がいる。

「必要としている人」=自分の状況から動画で見なきゃならない、という危機感を持つ人達で、

お金がないけど向学心・好奇心が強い。学ばなきゃダメだという危機感がある。かと言って、活字でそれを満たせるほどには国語力がない中堅層。

授業の先取りや解けなかった過去問の解説など、未知を放置することへの危機感があり、活字では理解しづらい学習内容や、知的な刺激を得たい上位層

という人たち。

彼らには、もともと危機感があって、無料の動画を適宜活用しているから、
休校で、彼らの動画視聴数が伸びることはあるが、
やはり、世の中の変化にはつながらない。

3)危機感はあるけど、

「動画で勉強する」という発想や習慣がない人。

彼らに、動画で勉強させるのは簡単です。

「これ見て勉強してごらん」
「ああ、その問題なら、これ見て」
と、何回か促すだけ。
動画の中身が本人の危機感に少しでも触れれば、あとは何もする必要がないです。

ただ、
それを学校や塾の先生はできない。自分で教えたくなっちゃうし、動画見せるだけで何もしないことへの罪悪感があるから。
となると、
キーパーソンは保護者の方です。

スマホで動画を検索して、
再生を押して本人に渡す、

たったそれだけのやりとりですが、
残念ながら、うまくいくことはないでしょうし、休校でも変化は生まれないでしょう。

何を見せたら良いかわからない、し、
本人の自立性や意欲に関する説教から始まり、険悪なムードが高まり、、、
再生して本人に渡すところまでいかないから。

(今回の本題とはズレますが、「自立性や意欲が大事」というのは、塾や予備校などプロフェッショナルな場で、先生が大変になりすぎないための手段であって、家庭に「自立性や意欲」を持ち込まないほうが、健全な親子関係になりますよ(^^)。。。)

4)保護者のITスキルや教育への意識が高く、

「自立性や意欲」などの余計な説教なしに、再生して渡すところまでいける。

が、

危機感がない、というパターン。

このパターンが、今回の休校でひょっとしたら、大きく日本を変える流れをつくれるのかも、と思います。

webを活用した勉強のやり方や方向性はばっちり。
でも、
ご家庭がもろもろ恵まれていて、お金にも命にも何の心配もない。

だから、
動画が役に立つことはわかっているけど、画面にカジリつくほどの欠乏感はない。

そんな人達が、
ひょっとしたら、会社や仕事がなくなるかもしれない、日本経済全体が…、学校が1ヶ月ないどうなっちゃう? そして感染が…
と、身に迫るなにかを親子で感じ取ることがあるならば。

少なくとも、
日頃感じることのない、危機感を大人である保護者の方は感じているはずです。
そして、
それは確実に子供に伝わります。
危機感は、子供の行動と考え方が変わる、最高のエネルギー源です。

トイレットペーパーを入手しなければ!
っていう…(^^)…危機感ではなく、、、


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たとえば…
南附中・サイフロ附属中・神奈川県立中等の過去問解説動画を69本!


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