毎年、受験指導をしていて、算数・数学が足を引っ張る、というのはよくある話です。
足を引っ張るだけではなく、算数・数学やるぞ!って気持ちも向かないから、勉強全体へのやる気も削がれてしまい、総合「偏差値」と総合「気分」の両方に影響を与える。
「できない!」「なんとかしなきゃ!」とがんばるけど、
気持ちが焦れば、いくら勉強しても結局成果はあまり上がりません。
で、関数や図形、公式など、もろもろやるべきことはありますが、
結局、早道は「計算練習を積み重ねる。」
「できるまで積み重ねる」ということがほとんどです。
でも、だいたい計算は嫌いだし、
「ミスした」「マイナスを付け忘れた」…と、なんだかんだで間違いがずーっと続き、
いくらやっても偏差値は伸びない、ということもよくあります。
そこで、
1)まず、計算は「自分でできるまで」が計算。
ミスがなくなるまでやらせる。
2)「ミス」という名前のミスはない。
必ず、ミスの原因がある。
その原因を文字で書けるくらいまで、掘り下げて理解しないと、結局また間違える。
3)計算のミスは、その子の長所と結びついている。
たとえば、途中式を飛ばすことにより、ミスしてしまう子がいるとして、「途中式を書く」ことを指導するだけではミスが減らない、ということもよくあります。
実は、よくよくコミュニケーションしてみると、
「同時に複数のことを脳内でやろうとする」ことが好きなタイプだったりします。
それはつまり、抽象度の高いパズル的な問題だったり、図形の問題が得意であって、「ひらめき」のようなものを才能として持っている。それを計算でもやっちゃうから、複数の操作を同時にやってしまい間違える。
そしたら、その長所を理解した上で、どう逆のことをやらせるのかをトレーニングしないといけない。
奥が深い。だから面白い。
小5も、分数の計算をバリバリやらせるべき時期です。
ここでの練習量が不足したまま中学生になると…
かなりきついことになります。
基本的なことでいいのです。
ありえないくらいの回数と、量で、
しつこく、繰り返し練習しておくことが大切。