同じ著者の本を読んだばかりですが、
基本、影響されやすい質なので、同じ著者の本を読み続けてしまうことがよくあり…。
三浦綾子 な1ヶ月
浅田次郎 な数ヶ月…
司馬遼太郎 な1年…
池波正太郎な な数年…
など、
いろんな時期がありました。
さて、この著者の本ですが、
シンプルに言えば、哲学に詳しいのに、アンチ哲学な著者、
哲学に傾倒しているのに、理系な筆致な著者の文体が、
物語のように入ってくるので気に入ったんでしょう。
前回同様、読み終わると興味が急に薄れるので、読み始めで感想を。
グローバル企業の幹部候補生が、大挙して美術系大学院でトレーニングを受けている。
2008年にはすでに、MBAのような分析的スキルよりも、美術系大学院で学ぶ統合的でコンセプチュアルなスキルの重要性が高まっていることが、ハーバード・ビジネス・レビュー紙で報じられていた。
2005年出版、ダニエル・ピンクの『ハイ・コンセプト』では、粗製乱造によって希少性が失われつつあるMBAと、ごく限られた人しか入学できないMFA(芸術学修士)との学位としての価値が逆転しつつある、と指摘。
冒頭100ページで、印象に残ったのは上記の3つ
学習塾・予備校も、
一見、分析的で論理的でありそうでいて、実際は多くの先生、多くの生徒・保護者の思いの集まりで、とてつもない「複雑系」の塊です。
そんな、「塾」という塊を、強力にリードし、マネジメントして優れた組織にデキる人は、「そういう人」なんだよな、と確かに思います。
先生の問題を、給料で解決する。
労務の問題を、時間で解決する。
教務の問題を、教材製作で解決する。
そんな単純な解決だけを求めるのって、なんかつまらないですもんね。
と、
偉そうなことを言いながら、自分もまだまだ修行中です。
修行の中で、「デザイン」や「美意識」に近かった話を1つ。
塾の先生をやりつつ、
ひょんなことから、「漫画家」さんと一緒に仕事をすることになりやした。
ほんとに偶然で、漫画家を探していたわけじゃないけど、気づいたら仕事の相手が「漫画家」だった。
で、
漫画家さんは塾のことがわかりません。
それを、
あーでもない、こーでもないと、実際の塾の現場でコミュニケーションし続けました。
塾の先生は、「口」つまり言葉が命。
でも、
漫画家さんは「絵」が命。
私がしゃべって、彼が「絵」を書く → 「絵」を見てまたしゃべる。
そうすると不思議なもので、1年もすると、電話で一言・メールの文で、どんな絵を描いてほしいか伝わるように。
これ、なんとも幸せな経験です。
毎日、生で接している先生たちや生徒たちが、一生懸命伝えた結果として「絵」になるって。
男の子で言えば、何にも考えずにブロックでつくったら、「これだー!」ってやつが出来た瞬間。
女の子で言えば、買った服を今まで持ってたやつと一緒に合わせてみたら、「あ、これすごく私らしい」ってとき。
日常って、
切り取ってみないと、「こ、これだ! これ大好き!」って気づかないものなんですよね。
ユニティをつくるにあたり、看板にはこだわりました。
だって、
出した以上は、その地域に掲げ続ける、まさに魂です。
いろいろ考えた末に、
思い至ったのが、「イラスト」をベースにした看板をつくろうということです。
これから通ってくれる生徒をイメージしながら、イラストレーターさんに、その思いとコンセプトを伝えて何度も描いてもらってイメージをすり合わせていく。
相手が、教育の論理の通じない「絵」を描く人だからこそ、つくりたい教室の複雑な姿が1つのカタチになっていく。
キャラクターに名前もつけておいたのですが、初期に同じ名前の生徒に申し込んでいただいたし、
イラストや芸術的センスに優れた生徒が比較的多く集まったのは、決して偶然じゃない。