学校の夏休みの宿題

学校の夏休みの宿題

25年くらい進学塾・学習塾の仕事をしてきましたので、

学校の夏休みや冬休みの宿題は、正直なところ商売の敵でした。

生徒の時間を学校の宿題にかけさせないように、できる限り塾のカリキュラムと宿題に時間をかけさせるように、様々な手を尽くしてきました。

立場上、仕事の性質上、やむを得ないとは言え、

ちょっと申し訳ないというか、失ってきたものもあるかなぁと感じています。

今回、小さな教室を開いて、全生徒のほぼすべての夏休みの宿題に目を通させてもらっていますが、学校の先生の気合すごいです。

どれだけの量をやらせようか?

これじゃあ、多すぎるか?

いや、でも、

じっくり勉強できる夏休みに、ちょっと量は多いけど頑張らせたい。

一人では無理な子もいるかな、お家で保護者の方にも関わってほしいな。

という声が聞こえてくるようです。

正直なところ、自分が昨年まで生徒に出していた、塾での夏休み中の宿題よりも、

準備にかけている時間や、ねらいの精密さという点で勝っていると思います。

 小学校の宿題も、カラー冊子の既成品、つまり学校向け教材販売会社から購入したものではなく、先生が手づくりで用意されたと思われるプリントが大半です。

学年・科目にもよりますが、

生徒によっては、

ここまでやらせるのは、ちょっときついかもしれない。

 つまり、

やりきれない生徒、

家族も巻き込んで、騒然とした夏休み後半、

ただただ、答を写してしまうだけの生徒も出るかもしれない… 

という苦しさも感じながら、出されているはずです。

 そういう人間味を感じるからこそ、生徒の意欲や実力向上につながるのです。

 多くの先生が、おそらく時間外の手間暇をかけて作成されていることと思います。

 そんな、誰も見ることがない時間が封じ込められた宿題こそ、子どもたちのためにふさわしい。

    

残念ながら、そうした意図は子どもたちにはまったく伝わりませんから、

保護者の方を含めて、周囲にいる大人がその価値を、先生の願いと魂を、子どもたちに伝えてあげる必要があります。

 夏休み後半は、終わらない宿題が気になる時期だと思います。

 「もうやらせきるのに手いっぱい…」というお家も多いかと思いますが、保護者の方にも宿題全体にじっくりと目を通し、それを作成した先生の心意気を感じ取っていただきたい。そして、それをお子さんたちに伝えて欲しいです。

 文部科学省や指導要領が云々というよりも、ずっと簡単に子どもたちの成長につながります。

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