塾選び~そろそろ中学生編

塾選び~そろそろ中学生編

 小学校受験、国私立中学受験、公立一貫校受験、公立中学進学… と、15歳までの進路の分かれ方がかなり複線化しました。すでに経験ずみの保護者の方は「振り返ってみれば、最初は何も知らなかったなぁ。」と感じられるのではないでしょうか?

 進路・進学がもっとシンプルだったころは「塾に任せておけば大丈夫」だった部分もありますが、今は保護者の方が最低でも「校長先生の話は聞いた」上で学校選びや進路の検討をするのが原則であると考えています。

 塾選びは、小学校→中学校→高校→大学と進学する上で、大きな分岐点になります。科目指導はもちろんですが、塾の先生が持っている進路指導の知識と幅、進路指導の指向性は、生徒さんの進学に大きな影響を与えます。

 つまり、塾を選ぶときには、学校を選ぶのと同じ感覚で選ぶのがよいと思います。

 ここでは、公立小学校に通っていて、そろそろ中学生という小5・小6。公立中学校への進学を予定している方をイメージしながら書かせていただきます。

主に公立難関校への合格実績を大きく出している、集団型の塾に通う

 そういう塾に通うということは、一言で言えば公立トップ校へ合格する生徒の候補生として鍛えてもらう、ということです。「うちの子は、まさかそんな…」とおっしゃる方でも、小5くらいから通っていると、毎月・毎学期の達成度・実力テストを繰り返すうちに、じわじわと力がついて、中1にあがり自然と5がとれて、気づけばトップに近い高校を受験している、ということはよくあります。

 理由は簡単で、そういう塾では小学部も中学部と同じ先生、つまり中学生を公立トップ校に合格させようとしている先生が小学生も教えているからです。中学校の定期テストや模試、入試でどうすれば点数がとれるのか? その基礎的な素養を小学生に対して育てようとするからです。

 宿題もそれなりに出ますし、塾内テストでの競争やクラス替えもありますので、そのハードさを「楽しい」と思えることが、大きな成功条件です。 「楽しい」と思えなければ、学校と塾の勉強がどちらも中途半端になってしまったり、勉強自体が嫌になってしまうこともあります。

 小学生の間は、中学生と違って環境の変化に順応するのが早いですから、「喜んで通っていない」「喜んではいるが、どうも塾に行く目的が、真の実力向上から遠い」とお感じになったら、即断即決で塾を変える覚悟も必要です。(※1

個別指導の塾に通う(主に先生1人に生徒さんが2人~4人くらい)

 先生が隣についてくれて、生徒それぞれに合わせたカリキュラム・難易度で教えてくれます。集団塾と違って、あまり無理なことはしませんので、生徒さんは集団塾よりも満足しやすいです。ただ、その「無理のない満足」が本人にとって「真の実力を得る」ことのできる「満足」かは丁寧に観察する必要があります。

 また、授業料単価が高くなりますので、中3になったら5科目を入試まで見てもらう、などの考えをお持ちであれば、一度卒業までの料金をすべて計算してみる必要があります。

 一般的に先生は、ある程度統一的な教え方やスキルを身に着けた若い先生が多く、生徒さんとのコミュニケーション力の高さが、結果として驚くほどの本人の意欲を引き出すこともあります。

 体験ができる場合がほとんどなので、生徒さんが「驚くほど意欲が高まった」「勉強時間が急に増えた」「授業のない日も塾に行くと言っている」など、気持ちの大きな変化があることを前提に選ぶのがよいと思います。

通信教育やタブレット学習

 塾と比べると圧倒的に安いです。5科目やっても、月額10,000円を大きく下回る金額になります。これで高校入試までいけたら、かなりの親孝行ですね。ただ、もしお子さんだけで「自己管理」して家庭学習を進め、成果を出すことを期待されているようであれば、成功の確率はかなり低いと私は思います。

 逆に言えば、こうした教材で自己管理して勉強ができるお子さんであれば、それらを与えずに、お金を渡して本屋さんに行かせて自分で参考書や問題集を選ばせたほうがよいです。普段はそうやって完全に自己管理で学習して、夏休み等は集団塾の講習に参加して、より高いレベルの刺激を得るのがよいでしょう。自己管理ができるお子さんだからこそ、塾の講習での刺激と学びは次の自己管理への原動力となります。

 ただ、ほとんどのお子さんは「保護者の方のサポート・リード」が必要です。これは、お子さんの能力の低さを表しているのではなく、ごく自然なことだとお考えいただきたいです。大人の世界でも、上司のサポート・リードなしに成り立つ組織があるか? というと極めてむずかしいですよね。

 お子さんが「いつまでに」「何を」「どれくらい」やるのか? ということを決め、それをやりきらせることに「保護者の方が責任を持つ」「それなりに楽しく、親子の対話の延長として関与する」ということは、むしろ自然な成り行きです。お忙しい保護者の方ほど、それを工夫してやられている印象があります。

 「そんな関与はむしろ逆効果…」「保護者が介入するのは避けたい」というお考えの場合には、通信教育やタブレット学習はやめておいたほうがいいように思います。

どこにも行かない(中1の途中くらいまでは、自分で勉強させて様子を見る)

 率直に申し上げると、「ゆとり時代」は、それで問題ありませんでした。中1の5月~6月のテストで「クラス全員が100点でした!」なんていう塾の広告もよく見かけました。中1の最初から定期テストが難しい先生は、「小学生からのギャップを大きくしてしまう」という印象もあり、保護者から批判の対象にすらなった時代です。

 ただ、神奈川県の公立入試は当時と比べたら格段に難しくなり、それにつれて定期テストも難化してきています。中1前半のテストの平均点も80点や90点というわけにはいかなくなり、ときには50点台ということもあります。平均点が50点台ということは、概算すれば学年の半分が10点~40点くらいに散らばっているということを意味します。

 万が一、その中に入ってしまえば、本人もきついですが、保護者さんも自分の力では取り戻してあげることは難しいです。万一、英語・数学の両方で低い点数だと、9月以降が心配な、ちょっと暗い夏休みを迎えてしまうことになります。

 仮に塾に通うことはなくても、秋ごろから盛んに実施される各塾の新中1説明会には参加して、公立中に進学する周囲の温度感と小学生から高校入試をめがけて通塾している子どもたちの様子は知っておくべきです。また、冬~4月にかけて多くの塾で体験学習を行っていますから、それに参加して、中学の1学期の内容は概ねつかんでおくのもよいでしょう。

 「そろそろ卒業」シーズンである12月~2月頃をほんわかと過ごしてしまうのではなく、中学に向けた万全の学習習慣と生活習慣をつくる機会にしていただきたいです。


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